はじめまして、こべつ屋の美木(みき)です!個別指導一筋16年の英語講師です!
この記事では関西大学に合格するために、英語の入試で知っておくべきことを簡潔にまとめています。
関大の英語で「コレをやれば合格る」が具体的にわかります♪
まずは全体像を掴もう
ミドル層に大人気の「関西大学」でございます。偏差値が、化学生命工学部の50.0から外国語学部の67.5まで上下の差がありますが、だいたい偏差値55くらいの大学です。
※パスナビ調べ
関大の英語を攻略しよう!
具体例を交えながら詳細にまとめているので、関大を第一志望にしている子だけガッツリ読んでね♪
結論
先に結論を述べておきます。
関西大学に合格するために必要な力はこの3つ。
- 単語帳1冊分の単語力
- 英文の正しい読み方の知識
- 指示語・代名詞の発見
関大制覇に最も必要なのは「文脈を理解する力」です。すべての大問が読解系なので、話の展開が読み取れなければ、合格ラインに辿り着くことができません。
そして、話の展開を見失わずに追いかけ続けるために「指示語・代名詞の発見」がキーポイントになります。
試験時間と問題数
試験時間は90分で、大問数は3題。
大問1A:会話文
大問1B:パラグラフ整序
大問2:長文読解
大問3:長文読解
関大には独立した文法問題はありません。さらにオールマーク式で記述式問題はありません。長文読解を制する者が関大を制すのです。
大問1A:会話文
会話文が1題あって、小問が5問あります。
200語程度で、小問5問にそれぞれ4択の選択肢がある形です。単語や表現はいたってノーマルで、「場面力(シチュエーション力)」が求められます。
<攻略法>
関大の会話文では、難しい単語や独特な会話表現は少なく、シンプルな表現がほとんどです。ただ、「話の展開を読む力」がないと一体何の話をしているのかよくわからなくなります。
ここで重要になるのが「指示語の発見」です。
たとえば、
- It‘s nearly over.
- That’s it.
- You don’t know it?
- Yes, it‘s one of them.
この4択の中から正解を選ぶわけですが、すべてに”it“が入っています。これが一体文中の何を指しているのかを発見できるかどうかがポイントになります。
もう1個別の例
A:( )
B:Well, I certainly haven’t seen it.
〔選択肢〕
- But I don’t have a kimono.
- Do you think it’s been done before?
- No one told me to do it.
- Did you have this idea, too?
さて、会話文の中の一部だけを抜粋しました。ここまでの話の展開がわからなくても、この部分の会話さえ見れば正解に辿り着くことができます。
A:( )
B:ええ、確かにそれを見たことがありません。
〔選択肢〕
- でも私はキモノを持っていません。
- それは以前されたことがあると思いますか。
- 誰も私にそれをするように言わなかった。
- あなたもこのアイデアを持っていたのですか。
この4つのどれかに続いて、「それを見たことがない」と返答しているわけなので、②が自然な流れだと判断できます。
しかし、
ポイントはそこではない。
A:( )
B:Well, I certainly haven’t seen it.
〔選択肢〕
- But I don’t have a kimono.
- Do you think it‘s been done before?
- No one told me to do it.
- Did you have this idea, too?
②を省略せずに表記すると、
現在完了形になっています。それに対するBさんの返答も現在完了形になっているので、②が適切だとわかります。
つまり関大は、「指示語の発見」だけでなく、「代名詞」や「時制」など様々な形でヒントを与えてくれているのです。
その上で話の展開を追いかけていき、適切な選択肢をそこまで時間をかけずに選択していく解き方になります。
「日本語訳頼り」にならないように注意!
大問1B:パラグラフ整序
関大特有の問題です。
「1つのまとまった文章を6つの部分に分け、順番をバラバラに入れ替えているので、正しい順序に並び替えなさい。」という問題。
解き方の要領はAの会話文とまったく同じ。「指示語」や「代名詞」の指す内容を発見した上で、文脈を掴んでいく作業です。
<攻略法>
「これ」「それら」「そのようなアイデア」「これらの結果」などが文中のどの部分を指しているのかを発見しましょう。指示語選択は長文読解の基本問題です。
さらに、3大論理ポイントをおさえる。
- 対比
- 具体と抽象
- 因果関係
この3つは現代文だろうが英文だろうが、小学生だろが高校生だろうが、文脈理解をしていく上で鉄板のツールになります。
たとえば、
ある年度のパラグラフ整序の問題から、各選択肢の1文目を抜き出してみましょう。
「その身体的な問題」ってどの問題?
「そのような女性的な製品」ってどの製品?
「そのような不快な履き物」ってどんな履き物?
「それの考え」ってどれの考え?
逆接(しかし)は「対比」の証。何と何が対比されている?
説明(例えば)は「具体と抽象」の証。何を具体的に説明している?
ちなみにこの例では出てこなかったが、順接(なので)は「因果関係」の証。
何と何が原因と結果の関係になっている?
パラグラフの1文目に重要な情報は詰まっている!
大問2:長文読解
大問2の長文読解はだいたい600語~900語くらいでそこそこ長め。
小問数は空所補充が15問で、内容把握が7問。
空所補充
文中の一部が穴抜きになってるタイプの長文。この形式を苦手とする人が多いですが、ポイントは「中途半端なテクニックに頼らないこと」です!
<攻略法>
空所補充式の長文の攻略法は「ふつうに前から本文を読んでいくこと」です。中途半端に空欄の前後だけ見るとかは絶対にやめた方がいいです。
関大の問題では、4択の単語に難しい物はなく、文脈が掴めれば割と簡単に解けます。ここで語彙力と多少の文法力が問われます。
「質問文の先読み」は必要なし!
内容把握問題
理想は、穴抜き問題を解きながら同時進行で解いていくことです。
<攻略法>
内容把握の方は「質問文の先読み」をしましょう。
- 1問目の質問文を先に読み、問題の内容を理解する。
- 本文を最初から読み進め、文脈を掴んでいく。
- 質問文の内容が書かれているところまで来たら、その問題を解く。
- 次に2問目の質問文を読み、問題の内容を理解する。
- 順番に解き進めていきながら、空所補充も順々に解いていく。
本文を前から順番に読み進めながら、空所補充と内容把握を同時進行で解いていきます。これを実践する上で最も重要なのが、本文を前から順番に読み進めていく力(直読直解)です。
英文を速く正確に読むコツは「直読直解」です!
「直読直解」がいまいち何かわからない人はぜひこちらもチェック!
英文の正しい読み方がわかります♪
大問3:長文読解
大問2の長文読解はだいたい500語~700語くらいで大問2よりは短め。
小問数は下線部説明が10問で、内容把握が7問。
下線部説明
本文中に引かれた下線部と同じような意味になるものを選ぶ形式。下線部の単語だけを見るのではなく、文脈を正しく掴んで答えよう。
<攻略法>
大問2と同じようにこの後に内容把握が控えています。こちらも同時進行で解いていくのが理想的です。
先ほどと同様にふつうに前から読み進めていきましょう。正しい解答に辿り着くためには英文解釈が必要不可欠です。
たとえば、
ある年度の下線部説明問題から、下線部の英文と選択肢の英文を見比べてみましょう。
It is shockingly easy to consume far too much sugar without realizing it.
〔選択肢〕
- Everyone would be shocked if they consumed too much sugar.
- Scientists are just now becoming aware of sugar levels.
- We do not really notice how much sugar we are consuming.
さて、これらを英文解釈をしていくわけですが、まず重要なのはSとVを正しく理解することです。
選択肢の1つ目のSは「みんな」で、Vは「ショックを受けるだろう」ですね。
選択肢の2つ目のSは「科学者」で、Vは「気付き始めている」ですね。
選択肢の3つ目のSは「私たち」で、Vは「気付いていない」ですね。
ざっくりと選択肢の英文のSとVだけ明確にしてみました。
ここから改めて下線部の英文のキーワードを確認してみましょう。
It is shockingly easy to consume far too much sugar without realizing it.
簡単に消費する / 砂糖 / それを知ることなしで
副詞などの細かい部分は置いておいて、英文の中の目立つ単語、つまりキーワードを明確にします。
あとはSとVを明確にした3つの選択肢と照らし合わせて、どの英文の内容がマッチしているかを丁寧に考えましょう。
英文の内容をまとめると、
ってことが言いたいわけなので、3つ目の選択肢が一致していることがわかりますね。
! 注意 !
下線部の英文に”shockingly”というワードがあって、
It is shockingly easy to consume far too much sugar without realizing it.
1つ目の選択肢の英文に”shocked”というワードがあるので、
Everyone would be shocked if they consumed too much sugar.
この単語だけを見て「①が答えだ!」なんて解き方をしていては関大合格には届きません。
下線部だけ見てもダメ、英文解釈を徹底しよう!
内容把握問題
理想は、下線部問題を解きながら同時進行で解いていくことです。
<攻略法>
大問2と要領は同じです。本文を前から順番に読み進めていき、下線部問題と内容把握問題を同時進行で解き進めていきましょう。
- 1問目の質問文を先に読み、問題の内容を理解する。
- 本文を最初から読み進め、文脈を掴んでいく。
- 質問文の内容が書かれているところまで来たら、その問題を解く。
- 次に2問目の質問文を読み、問題の内容を理解する。
- 順番に解き進めていきながら、下線部問題も順々に解いていく。
直読直解をしていく上で文型の知識が必要不可欠です。もし、M(修飾語)が何かイマイチよく理解できていない場合は必ず文型を習得しましょう。
文型の理解が乏しいと英文解釈はできない!
「文型」がいまいち何かわからない人はぜひこちらもチェック!
まとめ
- 大問1:指示語と代名詞の攻略
- 大問2:直読直解の攻略
- 大問3:英文解釈の攻略
関大の英語は指示語と代名詞の攻略がポイントです。それらが何を指しているのかを明らかにしながら英文を上から順番に読み進めていき、文脈理解をしていきましょう。
そのために必要な力がこの3つでした。
- 単語帳1冊分の単語力
- 英文の正しい読み方の知識
- 指示語・代名詞の発見
具体的な学習法
学校から配布されている単語帳で問題ないので、まずは1冊を完璧にしましょう。
文法の問題集も学校で配布されているもので十分です。それを何度も反復しましょう。ただし、「解答根拠」が説明できない状態で反復しても効果はありません。
英文構造を正しく理解していない状態で単語だけを覚えても長文は読めるようにはなりません。最初に「英文の読み方のルール」を覚えましょう。
最後まで読んでいただいて本当にありがとうございます。関西大学の英語は決して簡単ではありませんが、「単語力・文法力・正しい英文の読み方の知識」があれば十分に戦うことができます!計画的かつ建設的に対策を進めてくださいね♪
貴方の合格を心からお祈り申し上げます。ファイト!