はじめまして、こべつ屋の美木(みき)です!個別指導一筋16年の英語講師です!
この記事では京都産業大学に合格するために、英語の入試で知っておくべきことを簡潔にまとめています。
京産の英語で「コレをやれば合格る」が具体的にわかります♪
まずは全体像を掴もう
産近甲龍の一角でございます。この4大学の中では比較的、入試問題が易しいこともあり、スベリ止めに設定する人も多いですね。偏差値は42.5~52.5で、おおよそ偏差値50弱くらいの大学です。※パスナビ調べ
京産の英語を攻略しよう!
具体例も交えながら詳細にまとめているので、京産を第一志望にしている子だけガッツリ読んでね♪
結論
先に結論を述べておきます。
京産に合格するために必要な力はこの3つ。
- 単語帳1冊分の単語力
- 基本的な英文法力
- 英文の正しい読み方の知識
単語は大学受験用の物を1冊です。もちろんそれまでの基礎単語が覚えられている前提です。
この3つに加えて、これがあると楽になる。
- 発音の知識
試験時間と問題数
一般入試の試験時間は80分で、大問数は8題。
大問1:長文読解
大問2:長文読解
大問3:同意表現
大問4:会話文
大問5:文整序
大問6:読解(空所補充)
大問7:文法・語彙
大問8:発音
京産の配問はちょっと独特ですね。記述式はなくオールマークです。
苦手な人も多い発音問題があります。
大問1:長文読解
200語くらいの長さで空欄が6個。
それぞれ4択の選択肢の中から選ぶ形式です。
穴抜き長文が苦手な生徒は多いです。攻略のコツは中途半端なテクニックを使わないことです。
<攻略法>
穴抜き長文の攻略法は「ふつうに前から本文を読んでいくこと」です。中途半端に空欄の前後だけ見るとかは絶対にやめた方がいいです。
京産の問題では、それぞれの空所に入る適切な表現を4択から選ぶ形式ですが、4択の選択肢がそれぞれまったく違うことを言っているので、文脈さえ掴めればそこまで苦労しないでしょう。
実際にやってみよう!
過去問から実際に例を挙げてみよう。
We love to tell friends about experiences ( 1 ) - from exotic vacations to celebrity encounters - but a new study suggests that these unique stories don’t thrill them quite as much as we imagine.
この空欄に適切な表現を入れる時に、いきなり空欄の前後を見て判断しようとすることはやめた方がいいです。
一番大切なのは
「文脈をとること」です。
( 1 )の選択肢を見てみましょう。
- they wouldn’t like
- that most people have had
- we’ve had but they haven’t
- they hope to have in the future
- 彼らが好まない
- 多くの人々が持っている
- 私たちは持っているが、彼らは持っていない
- 彼らが将来持つことを望む
まずは4択の内容を適切に仕分けられるようにしましょう。4択の英文が訳せない場合は問題の解きようがありません。
そして( 1 )がある一文に着目して、重要な部分にフォーカスを当ててみましょう、
We love to tell friends about experiences ( 1 ) - from exotic vacations to celebrity encounters - but a new study suggests that these unique stories don’t thrill them quite as much as we imagine.
私たちは友達に話すのが大好きだ、しかし新しい研究はこれらのユニークな話は彼らを楽しませないということを示している。
< チェックポイント >
さてここでいくつかのポイントがあります。
- SVOCだけを取ってメイン部分を明らかにする
→話の内容がシンプルになる。 - 「しかし(逆説)」の後が筆者の主張
→「しかし」の後にある「これらのユニークな話は彼らを楽しませない」が主張だとわかる。 - 「これらのユニークな話」ってどれのこと?
→”experiences ( 1 )”のこと。空所は”experiences”の後置修飾で「〇〇な体験」という訳になる。 - 「彼ら」って誰のこと?
→”friends”のこと。
ここで改めて4択の選択肢を見てみましょう。
- 彼らが好まない
- 多くの人々が持っている
- 私たちは持っているが、彼らは持っていない
- 彼らが将来持つことを望む
ここで「しかし」の後にある、「これらのユニークな話」と照らし合わせて、正しい答えが導き出せるかどうかである。
よって、
<ポイントのまとめ>
Step,1
選択肢の4択の英文をきっちりと訳し分ける。
Step,2
本文を前から順番に読み進め、文脈を正しく掴む。
Step3,
SVOCを取り、文の主題をシンプルにする。
Step4,
「彼ら」や「これら」といった代名詞が指す内容を明らかにする。
Step,5
文脈と照らし合わせ、意味が通る選択肢を選ぶ。
この流れで最初から順番に本文を読み進めていき、( )に入る適切なものをその都度選択していけばOKです。難しい単語に惑わされずに文脈を掴みましょう。
「代名詞が指す内容を明らかにする」は京産の英語のテーマです。
「英文の正しい読み方」がイマイチ理解できていない人はコチラをチェック♪
大問2:長文読解
400語程で問題数13問。大問1の空所補充と違い、すべて内容一致の問題です。
問題数が多く、段落の指定はないので、ちゃんと読んでちゃんと内容を理解しないと解けない構成になっています。
<攻略法>
- 設問の問題文の英語を完璧に訳す。
- 設問の4択の英文を完璧に訳す。
- 4択の内容の違いを把握する。
- 本文から問題文と一致する箇所を見つける。
- 一致する箇所と4択の英文を照らし合わせる。
「先に4択の英文内容をがっつり掴んで、それから本文を読み進めていく」という順番を意識しましょう。
問題文
One the first day of the experiment, participants ( ).
- were given two strawberry milkshake servings to drink quickly.
- had strawberry milkshakes and chocolate milkshakes in succession.
- first drank some strawberry milkshake, and then were offeres more.
- became satisfied with the first milkshake, and didn’t have anything else.
One the first day of the experiment, participants ( ).
- were given two strawberry milkshake servings to drink quickly.
- had strawberry milkshakes and chocolate milkshakes in succession.
- first drank some strawberry milkshake, and then were offeres more.
- became satisfied with the first milkshake, and didn’t have anything else.
参加者たちは、
- 2つのストロベリーミルクシェイクを与えられた。
- ストロベリーミルクシェイクとチョコレートミルクシェイクを飲んだ。
- 最初にいくらかのストロベリーミルクシェイクを飲んで、その後さらにオファーされた。
- 最初のミルクシェイクで満足して、何も飲まなかった。
こうすることで、4択の内容の違いがハッキリします。ここまでしっかりと問題文と4択の内容を把握してから本文を読みます。
そうすると本文に、
On the first day, participants were given 300ml of a strawberry milkshake and told to drink all of it in two minutes. After that, the participants were provided with 700 ml more of strawberry milk shake.
という記述があります。
出てくる単語的にこの部分がキーセンテンスだとわかるので、先ほどガッツリ内容把握した4択と照らし合わせると、
みたいに消去していくことができます。
最後、①か③の決選投票で迷って、正しい解答が導き出せるかが英語の単語力と国語の読解力が影響します。
<ポイントのまとめ>
Step,1
問題文と4択の英文内容をガッツリと把握する。
Step,2
本文からキーセンテンスを見つける。
Step3,
4択と照らし合わせて、消去法で選ぶ。
あとは大問1と同じ要領で左から順番に英文を読んで文脈を掴んでいきましょう。
「日本語訳をとること」が目的ではなく、「4択の中から正しい選択肢を選ぶこと」が目的です。そのための文脈理解です。
より速く、より正確に読むために直読直解!
大問3:同意表現
問題数は4問。
問題文と同じ内容を表す英文を4つの選択肢の中から選ぶ問題です。パラフレーズに注意が必要です。言い方を変えられただけで混乱する受験生が多いです。
<攻略法>
ここでも「正しい英文の読み方」が重要になります。何が主語で何が述語なのかを正確にとり、英文の内容を正しく理解できるかどうかがポイントになります。
文脈が正しく理解できればパラフレーズになっても正しい選択肢を選ぶことができるでしょう。
パラフレーズって何!?
一言で表すと「言い換え」です。語句や文章の意味を分かりやすく別の言葉で述べることを指します。
例えば
- 「今日の晩ごはん何食べたい?」
- 「今日の晩ごはんどうする?」
- 「夕飯、何にする?」
- 「夕飯に何か食べたいものある?」
みたいな感じで言っていることは同じなんだけど、ちょっとずつ言い方が違う表現の仕方のことです。
- He is trying to get a taxi.
- He is trying to catch a cab.
- He is trying to take a taxi.
- He is trying to call a cab.
“taxi”は”cab”と言い換えられたり、「タクシーを拾う」という表現をする時にも”get”、”catch”、”take”、”call”など様々な動詞を使うことができます。
長文問題では、単語レベルや文章レベルで常にこのパラフレーズが行われています。
「良い解き方」と「悪い解き方」
これが一番ダメなやつです。完全に罠に嵌っています。出題者はわざと本文と同じ単語を選択肢の英文に散りばめています。よって、文脈を理解せず単語だけで解こうとしている受験生の得点率はいつまで経っても上昇しません。
これが理想的な解き方です。これができれば単語に惑わされることはありません。英文を見た時にイキナリ日本語訳を考えるのではなく、まずは英文構造(文型)を取ってください。主語・述語・目的語などが正しく取れてから文脈をイメージしましょう。
実際に過去問の問題を見てみよう!
At the party, we all drank the coffee the host offered.
選択肢
- The host made all the coffee, so we drank it up at the party.
- Every one of us had the coffee served by the host at the party.
- We enjoyed the coffee the host brought at the end of the party.
- We drank all the coffee at the party because the host provided it.
表現が変えられているのは一目瞭然ですね。問題文の内容と一致している英文はどれなのでしょう。
パーティで、私たちはみんなホストが出したコーヒーを飲んだ。
選択肢
- ホストはすべてのコーヒーを作った、だから私たちはパーティーでそれを飲み干した。
- 私たちの全員がパーティでホストに出されたコーヒーを飲んだ。
- 私たちはパーティの終わりにホストが持ってきたコーヒーを楽しんだ。
- 私たちはパーティでホストがコーヒーを出してくれたので、それをすべて飲んだ。
言い方が変えられているので、日本語で見てもややこしいのです。内容が一致している文を探そうと思ったらしっかりとこの文章の場面が理解できていなければなりません。
①と③はすぐに消去できそうです。明らかに問題文にない余分な表現がありますもんね。問題は②と④です。ポイントは”all”が何に係っているかですね。
小学校の国語のテストみたいですね。
答えは②になります。
“We all”は「私たち全員」という意味になります。
さて、他にどんなパラフレーズがあったでしょう?
- 問題文では“offered”が使われていましたが、選択肢では“served”が使われていました。
- 問題文では“We”が使われていましたが、選択肢では“Every one of us”が使われていました。
大学入試はパラフレーズ祭りでございます。こういった「言い換え表現」を察知するためにも「順々に英文を読み進めて、文脈を正しくとる」が必要になるわけです。
同じ単語に飛びついちゃダメ!
大問4:会話文
会話文が2題(シチュエーションが2つ)あって、それぞれ4問ずつの計8問。
1題の長さも普通で内容も平凡、選択肢も4つの英文から選択する形なので点数の稼ぎどころになります。
<攻略法>
京産の会話文では、難しい単語や独特な会話表現は少なく、シンプルな表現がほとんどです。ただ、「話の展開を読む力」がないと一体何の話をしているのかよくわからなくなります。
場面・シチュエーションを捉えながら順番に英文を読み進めていきましょう。「誰と誰の会話?」「会話の場所はどこ?」「出来事は何?」「オチはどうなった?」という4つの情報を整理しながら場面取りをしてみましょう。
「英文を読む」というより「場面や展開を読む」が求められている!
大問5:文整序
問題数は2問だけ。
問題文に続く4つの英文の正しい配列を答える問題です。
<攻略法>
文整序のポイントは指示語です。指示語が何を指しているのかがわかれば秒で解けます。
そしてこの指示語が指す内容を明らかにする際に、「単数形か複数形か」が大きなヒントになります。
実際に過去問の問題を見てみよう!
You should probably wash your hands the next time you withdraw cash from an ATM machine, a new study suggests.
選択肢
- Some of these are capable of causing us serious harm.
- They found that all of them, whether inside or outside, were covered in bacteria.
- While the most common bacteria were harmless, they also found bacteria from fish, shellfish, and chicken.
- Researchers took samples from the touchscreen of 66 ATM machines in New York City, including four that were outdoors.
ポイント
- 「これらのいくつか」って何のこと?
- 「彼らは見つけた」って誰のこと?「それらのすべて」って何のこと?
- 「彼らは見つけた」って誰のこと?
- 「そのタッチスクリーン」ってどのタッチスクリーン?
こんな感じで指示語のすべての焦点をあてて、「それが一体何を指しているのか」をすべて明確にしていきます。
そうすると、
正しい順序は、「④→②→③→①」だとわかる。
大問5は指示語攻略で終了。
大問6:読解(空所補充)
問題数は4問。
空所補充となっていますが、ただの要約問題です。1パラグラフ程度の英文を読み、それを要約した1文を選ぶ問題です。
<攻略法>
文脈理解が正しくできいるかどうかを問われている問題です。大問1や大問2の長文を解いていくために必要な力です。つまりある程度長文が読める人にとってはとても簡単な問題です。
むしろこの問題ができない人は以下のいずれかの力が弱いと言えます。
まずは文型・文構造を正しく取ることと英文の正しい読み方をマスターすることから始めましょう。
パラグラフリーディングの練習に最適な問題。
「文型や文構造」の理解が曖昧な人はコチラをチェック♪
大問7:文法・語彙
基本的な文法・語法問題が15問。
ほとんどが基礎・標準レベルです。まずは問題集の「確認問題」と「標準問題」を完璧にしましょう。
「基礎」ってどんなレベル?
- 可算名詞と不可算名詞使い分けられる?
- 不定詞と動名詞の区別バッチリ?
- 前置詞と接続詞の区別バッチリ?
- 現在分詞と過去分詞の区別バッチリ?
- 名詞の後置修飾のパターンは?
- “that”の種類分けできてる?
など
高校入試でもふつうに出題されるレベルの文法問題です。
<攻略法>
文法問題を反復する時に、意味のある反復とそうでない反復があります。闇雲に問題を解いているだけではあまり伸びません。
ポイントは「解答根拠」を理解しているかどうかです。4択問題で「なぜこれが正しい答えになって、なぜ他の選択肢ではダメなのか」を説明できるレベルになるまで学習を深めることが大切です。
解答根拠を正しく理解するとき、「品詞と文型」が重要になる!
大問8:発音
問題数は6問。すべて同音選択問題です。
「次の4つのうち下線部の発音が他の3つと異なるものを選べ」というやつです。
<攻略法>
まず大前提として単語の正しい発音を知らなければなりません。言い換えれば、正しい発音さえ知っていれば特に暗記も不要で、ふつうに解ける問題もたくさんあるので、単語を覚える時は必ず音声を聞いて覚えるようにしましょう。
一方で、「母音の発音」の違いを区別するのがとても難しいので、こちらはまず規則性を知る必要があります。音がそっくりなので、耳で聞くだけではその違いはわからないでしょう。
「発音問題」の詳細はこちらをチェック♪
まとめ
- 大問1:英文のメイン部分を取ろう
- 大問2:4択を完璧に仕分けよう
- 大問3:パラフレーズに慣れよう
- 大問4:話の展開を読もう
- 大問5:指示語の内容を見つけよう
- 大問6:ただのパラグラフリーディング
- 大問7:基礎的な英文法力
- 大問8:母音の発音を制覇
京産の英語は指示語の攻略がポイントです。難しい問題はなく、全体的に基礎的な内容になっているので、「基礎的な英語力」をトレーニングするのに丁度いい教材としても使えますね。
そのために必要な力がこの3つでした。
- 単語帳1冊分の単語力
- 基礎的な英文法力
- 英文の正しい読み方の知識
具体的な学習法
学校から配布されている単語帳で問題ないので、まずは1冊を完璧にしましょう。
文法の問題集も学校で配布されているもので十分です。それを何度も反復しましょう。ただし、「解答根拠」が説明できない状態で反復しても効果はありません。
英文構造を正しく理解していない状態で単語だけを覚えても長文は読めるようにはなりません。最初に「英文の読み方のルール」を覚えましょう。
英語と日本語では発音のルールがまるで異なります。特に母音の発音は違いを区別するのがとても大変なので、まずは規則性を知りましょう。
最後まで読んでいただいて本当にありがとうございます。京都産業大学の英語は決して簡単ではありませんが、「単語力・文法力・正しい英文の読み方の知識」があれば十分に戦うことができます!計画的かつ建設的に対策を進めてくださいね♪
貴方の合格を心からお祈り申し上げます。ファイト!!